もう幾度めのキスなのかなんてわからない。
「歯、噛むな。いいか、オレの肩をくわえて。歯でも唇でも何でもいい。
痛みは全部オレに戻せ。わかったな」
のだめは眉間に皺を寄せ、口許を歪める。
「いいな」
千秋はのだめの返事を待たずに、その口に自らの肩を宛がった。
■■35
「…力、抜けよ……」
拒否がないのを受諾と理解し、千秋は再び腰を押し進めた。
「…、ン、ン、~~~!!!」
どうしても強張ってしまう身体を千秋に預けながら、のだめは唇で千秋の肩を食む。
もう、千秋は、止まることができない。
ゆっくりと、だが、断続的に挿入する。
のだめの閉じた膣内を押し進み、めりめりと突き破るかのようにのだめを痛めつけているのに、
気を抜くとイッてしまいそうなほど気持ちがいい。
そんな自分に罪悪感を持ちながらも、腰を勧めた。
どんどんキツくなる締め付け。
とろけるような熱さ。
肩に感じる、のだめの強い唇。
……と。
長い時間をかけて、やっと最奥まで到達した。
深く息をつく千秋。
……気持ちよすぎる……
のだめの華奢な身体を一層強く抱きしめ、そっとキスした。
「…どう、だ……?」
しばらくして、千秋は、のだめの額の汗を拭ってやりながら、遠慮がちに訊いた。
痛くない筈がない。
しかしのだめは、先ほどよりは強張りの解けた身体で、千秋をそっと抱きしめた。
「…ん、さっきより、大分ラクになってきたみたいデスよ……」
「そっか」
千秋は心の底から嬉しさが込み上げ、微笑んだ。
「よくがんばったな」
えへへ、と、未だ多少引きつりながらも笑顔を見せるのだめ。
■■36
「…オレが入ってるの、わかるか?」
「……わかりマス。千秋先輩の……」
そこまで言いかけて、のだめは上気した頬を更に紅く染め、視線を外す。
「………って…マス……」
「聞こえない」
千秋は意地悪く微笑んだ。
「……もう~~~先輩は………」
未だ引きつりながらも、照れたように返事をするのだめ。
千秋がぴくりと動いた。
「…んあっ」
「…『んあ』って、オマエなあ……」
のだめは口をとがらせて抗議する。
「だって、先輩がいけないんですよ~。ぴくんってなるから~~」
そののだめの言葉に、千秋の中で静まっていた激情に再び火がついた。
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