半開きの唇に舌を差し入れ、ねっとりと絡ませる。
そして、吐息に言葉を載せ、のだめの口腔に吹き込んだ。
「愛してる……」
きっと、のだめは知らない。
自分がどれだけ思っているか。どれだけ、求めているのか。
その思いをのだめの中に封じ込めるように、唇を押し付けた。
のだめの膣内が千秋の亀頭をひときわきつく締め付けると、怒張しきった自分自身を大きく痙攣させながら千秋は己を解き放った。
「うっ……あぁっ…っく……」
「あんっ、はああぁぁぁ……」
勢いよく吐き出されたほとばしりは、薄皮越しにのだめの敏感になりきった頸部を刺激し、何度目かの絶頂へと押し上げた。
「…千秋…センパ…イ……」
肩で息をし、力無くのしかかる愛しい重みを、のだめはぎゅっと抱き締めた。
……荒く乱れた息を少しだけ整え、千秋は気だるい眩暈を感じながら腕を伸ばしてティッシュを手にした。
自分の吐き出した物が漏れ出ないように、慎重に自分自身を引き抜いていく。
ずるり、とした感触は敏感な互いのその部分を緩やかに摩擦して、事の終わりに余韻をもたらす。
どちらからともなく甘い吐息が漏れ、そしてその吐息を漏らすまいと唇を重ね合わせた。重なり合った体を横たえ、千秋は汗ばんだのだめの頭を抱きしめるように腕枕の形をとった。
端正な顔を上気させ、これ以上ない優しい眼差しで千秋に見つめられている。
もう片方の手はゆっくりと優しく髪を梳き、時折耳朶をくすぐるように触れていく。
のだめは快楽とは違う、うっとりとした温かみが胸に湧き出すのを感じていた。
シアワセ。……なんてシアワセ。
未だ官能に揺らめく体を摺り寄せながら、のだめはゆっくりとつぶやく。
「…先輩。……あんまり、のだめの体変えていっちゃわないでくだサイ……」
「……何?」
「段々、自分がエッチになっていってる気がして……のだめ、恥ずかしいですヨ…」
「……いいじゃん、別に。…どんなにエッチでも、乱れてよがっても、俺は嬉しいけど」
"乱れてよがっても"に心当たりを感じて、のだめは赤くなっていく。
「気持ちよかったんだろ?」
耳元でそう囁かれて、のだめは素直に頷いた。
「……何回、いった?」
「…ぎゃ、ぎゃぼっ……そっ、そんな事、知りまセン…!!」
のだめは火を噴出しそうなほど赤くなった顔を手で覆い隠して、千秋に背を向けた。
「そんな事言う先輩、イヤ…!」
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