「だから、怪我しないようにおとなしくしてるんだな」
龍太郎は、拘束した手首を優しく押さえつけながら、この上なく優しく口付けた。
「逃がさない…清良……せめて今夜は、どこにも」
■■6
再び胸の頂に唇を落とし、硬く張り詰めたせいで一層深く刻まれた僅かな割れ目に舌を差し入れ、
なぞるように往復させる。
「…んっ…はぁ……」
吐息を熱くさせ、身をよじりながら身悶える清良。
抵抗しようにも、両腕は頭上で戒められているため叶わない。
そのもどかしさに清良は身をよじり、首を左右に振っては、なんとか快感に耐えようともがく。 抵抗とも取れるその動きに制されることなく、龍太郎は執拗に清良の乳房をいたぶった。
と同時に、右手で清良のズボンを脱がしにかかる。
龍太郎の硬い指先が素肌に触れるたびに清良はびくりと身体を震わせるが、
腰を浮かし、長い脚を伸ばし、龍太郎が自分のズボンを脱がせるのを手伝った。
ズボンを引き抜いてベッドの向こうに放ると、龍太郎は身体を起こしてにやりと微笑んだ。
「随分と協力的だな、清良。縛られて、なのに脱がして欲しかったのか?」
龍太郎の端整な顔が優越に歪む。
清良は眉を寄せて、屈辱的に唇を噛んだ。
「だって龍が脱がせようとするから……」
「オレが?オレがしたいだけ?ならいいよ、やめるよ?」
胸は高鳴り、自身も熱い吐息を漏らしているのがわかる。
既にズボンの中で硬くなった自身のモノの存在を意識しながら、
龍太郎にはやめる気なんてさらさらなかった。
それでも、清良を縛り付けて野獣の如く猛った興奮は、彼女に意地悪を言うことで益々火がつくのだ。
「…やぁ……やめないで、…続き……して……」
「してください、だろ?」
■■7
「…………。」
清良は目を潤ませて、龍太郎を睨んだ。
拘束されて、胸をさらけ出していて。
下着一枚で何の抵抗も許されないこの状況で、全身を視姦する龍太郎の前にさらされている。
恐ろしいくらいのその羞恥心は、身体の隅々の神経をも敏感にさせた。
胸への愛撫は続けられていて。
硬く尖った蕾を丹念にこねられて、清良は吐息と共に弱々しく言葉を紡いだ。
「して…ください……」
すると龍太郎は途端に情けなく破顔し、
いつもの優しい笑顔を宿して、清良に口付けた。
「…ゴメン。ちょっと意地悪言ってみたくなった」
PR