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【2025/07/19 00:57 】 |
前夜:3
「バカ……」
 頭を優しく撫でる龍太郎の肩に顔を埋めて、拗ねたように、にじんだ涙をこすりつける清良。
 龍太郎は少しの罪悪感を感じながらも、至福に満たされていた。
 ステージでは鮮烈にして大胆、慈悲深いビブラートをもって迫力の音を奏でる、まごうことなき輝石。ルビーの如く光り輝き、薔薇の如く妖艶に咲く彼女が、自分だけには、意外なほど可憐で慎ましやか…そして淫らな面も見せてくれる。
 龍太郎は、彼女――三木清良を、心から愛しく思っていた。そして、籠の中に閉じ込めておきたい気持ちと、果てしなく広い大空へ無限の可能性をもって飛んで欲しい気持ちの両方に苛まれるのだった。

■■8
 龍太郎は清良の頬に口付けてから、そっとその滑らかな肌を撫でた。撫でる、いうよりは、撫で回している。まるでその感触を自身の掌に刻み付けるかのように、丹念に指を滑らせていった。
「ねぇ……外してくれないの?これ……」
 清良は、慈しむかのようなその愛撫にとろけるように身を委ねながらも、手首の戒めを示した。
「似合ってるから、ダメ」 龍太郎は、撫でるだけでは飽き足らず、清良の肌のそこここに唇をおとしてゆく。
「!なによ、それ……」
「おまえのさ」
 龍太郎は、清良の目を見つめて言った。
「強気な顔が屈辱に歪むのって、物凄く綺麗だ…」
 今や圧倒的な優越に彩られた龍太郎は、淫靡に笑みを零す。
「…あ、ヴァイオリンのことじゃないからな。縛られて抵抗できない清良、すげーそそられる……」
「何バカなこと言ってるのよ!…っあ、……」
 龍太郎は清良の脚元まで移動すると、その両脚を抱え上げ、しっとりと汗ばんだ内腿に舌を這わせた。
 つつ――、とその中心に向かってゆっくり舌を進め、かと思えば、その付け根に触れる一歩手前で避けてしまう。
 そんなことを何度も繰り返した。
 中心に近づくたびに清良の息が上がり、離れるたびに、押し殺した吐息が漏れる。
 清良の美しく整った顔は快感ともどかしさに翻弄され、苦しそうに歪められた。
「…して。龍……私もう我慢できない……」
 熱い吐息の合間に途切れ途切れにそう漏らすと、龍太郎は、清良のショーツの端に指をかけ、ゆっくりと引き下ろして取り去った。
 そこは濡れそぼり、溢れ出た愛液が茂みをしっとりと濡らしている。
 龍太郎は誘われるままに、その中心に顔を近づけた。
■■9
「や…そこはダメだって言ってるじゃない……!」
 途端に抗議の声を上げる清良。綺麗じゃないからと、龍太郎がそこに口を寄せるのを、いつも拒むのだ。
 しかし今日の龍太郎は止まらなかった。清良の静止を無視して、溢れた愛液で妖しく光を宿すそこに、口付ける。
「やぁっ…!や、ひゃん!やだってば、龍!や、イヤ!」
 激しく抗議しながらも、自由にならない腕でもがき首を振りつつも、龍太郎の舌の愛撫に堕とされる清良。
 龍太郎はかまわず、清良のそこに口付けていく。割れ目をなぞり、ひくひくとうごめく皮膚を追い立てるように舌を這わす。
 思わず浮いてしまう清良の腰をしっかりと押さえつけ、しっとりと濡れて粘着を伴った谷間をほじくるかのように舐め取り、舌と唇で愛撫する。そのたびに頭上からは鋭い嬌声が漏れる。
「気持ちよくないか…?」
 清良はハァハァと荒い息をつきながら、必死にもがく。既に脚の間に入り込んだ龍太郎の身体に阻まれて、抵抗など何の意味ももたないのに。
「…気持ち…いい、け…どっ!でも、イヤ!恥ずかしいからっ……!!」
「いやだ、やめない」
 龍太郎は、清良の必死の懇願に凛とした声で答えた。
「向こう行っても、オレのこと忘れられなくしてやる」
 清良は、ハッと龍太郎を見遣った。

■■10
 顔を上げた龍太郎の瞳は、この上なく真摯で。その視線の熱さに、快感も相まって清良は眩暈さえ覚えた。
「…忘れるわけ…ないじゃない、バカ……」
 力なく微笑みながら、優しく龍太郎を見つめ返す清良。その瞳には、涙が浮かんでいて。
「私、龍が好き。龍じゃなきゃいやだからね…!!」
 龍太郎は、頷いた。微笑みながらも僅かに瞳を潤ませながら。
 そうして再び、顔を戻す。
 龍太郎の舌がささやかに硬く勃ち上がった清良の芽を探り当てると、清良は、抵抗する余裕もなく背をのけぞらせた。
「きゃあっぅ……」
 龍太郎は清良の両腿をしっかりと抱えて広げ、その芽を丹念に舐め取る。
粘り気のある愛液をたっぷりと塗りたくりながら、その柔らかな部分を押しては啜り、繊細な舌をもってなぶる。その度に清良の腰がびくりと引きつる。
 龍太郎の挿入を待つかのようにひくひくとうごめくくぼみに舌を差し入れて、その周囲をなぞるように味わいながらかき回すと、そこはびくびくと、面白いように波打った。
「清良…いいか?」

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【2011/06/27 21:27 】 | 峰×清 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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