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【2025/07/18 22:36 】 |
前夜:4
■■11
 龍太郎は清良から身体を起こし、返事も待たずにベルトに手をかける。
 清良は弛緩しきった身体をベッドに預け、その光景をぼんやりと見ていた。
 龍太郎が全ての衣服を脱ぎ去ると、鞄からゴムを取り出そうとしたが。
「いいの……つけないで、生で、して」
 快感の波に堕とされながらも、清良は口を開く。
 龍太郎はさすがに驚いて清良を見遣った。「そんなわけいかねーだろ。おまえ、自分の人生もっと」
「いいの。ピル飲んでるから平気」
 そう言って清良は、悪戯っぽく微笑んだ。
 龍太郎はあっけに取られて手を止める。
「大丈夫、私だって色々考えてるよ。だけど、向こうに行く前に、龍を生で感じたかったから、処方してもらっておいたの」
 そっと微笑む清良。
 龍太郎はベッドに腰掛けると、そっと清良の肌に手を伸ばしながら言った。
「オレと…したくて?」
「うん」
 腿を撫でる、さわさわと優しい感触にこそばゆい感覚を覚えてそっと微笑みながら、清良は、まっすぐ龍太郎を見つめて頷いた。
「そっか……」
 龍太郎は、思わず潤みかけた目を慌てて拭うと、清良に覆いかぶさった。
「…何泣いてるのよ、バカね……」
「泣いてなんか、ないって…」

■■12
 そこまで言って、龍太郎は突如笑みを零した。
「啼くのはおまえだから」
 そうして龍太郎は、清良の身体を一度抱きしめてから、うつ伏せに寝かせた。
 清良は龍太郎の思惑に気付いて、自由にならない身体をもてあましながらも慌てて龍太郎を振り返った。
「な、なにすん…」
「入れるぞ」
 抗議の余地もなく、龍太郎は後ろから清良のその部分に自身を宛がうと、ズブズブと押し入れていく。
「…う……」
「あぁ…!りゅ、龍……!!」
 清良は自分の身体に押し入ってくる快感の渦に引き込まれ、思わずベッドに顔を埋めて、眉を強く寄せた。
 柔らかな自身の内側を、龍太郎の硬く太い幹がどんどん割って入ってくる。
 押し流されるような引き込まれるような、わけのわからない快感。拘束され有無を言わさず後ろからされる、まるで動物のような荒々しさに、快感を逃がせない清良はただベッドに身体を押し付けて耐えるしかなかった。
「…は、ぁ、すご…清良……」
 根本まで入れると、龍太郎はその背中に唇を落とし、すぐさま腰を前後に動かし始めた。
「あぅっ…あ…!龍太郎…!!」
 清良の指は、真っ白なシーツを無意識の内に懸命にたぐりよせた。

そのまま強く握りしめて、爪が白くなるほど強く掴む。
「清良…すっげ気持ちいい……」
 清良は、返事をする余裕もない。身体の奥深くを間断なく突かれるあまりにも直接的で淫靡な快感に、歯を噛み締めて耐えることしかできなかった。

■■13
 突かれるたびに圧迫感を伴って、否応なく身体が揺さぶられる。
 龍太郎のその部分の輪郭をはっきり意識できるほどの摩擦を感じる。その圧倒的な激しい快感は清良に抵抗の余地を許さない。
「…っぁ…んぅ……」
 …と、突然。苦しげに吐息を漏らす唇が、大きな掌によって力強く閉ざされた。
 つながった姿勢のまま、龍太郎が清良の口を掌でふさいだのだ。
「…ん、ん……!!」
 その圧迫感とまるで陵辱されているかのような屈辱に、清良の意識は一瞬錯乱した。
「…おまえ、後ろからされるの好きだろ。気持ちいいんだろ?…もっと犯してやるよ……」
 清良はいつにない龍太郎の強引な責めに、身を震わせながらも必死に首を振った。
 正直なところ、イヤなわけではない。龍太郎に後ろから組み敷かれて、屈服させられることに、倒錯した快感さえ覚える。
 もっと、して欲しい。
 自分の抵抗などものともせず、もっと強引に攻め立てて欲しい。
…そう思えば思うほど、清良はなぜか抵抗せずにいられないのだ。
 首を振り、自由の利かない身体で必死に龍太郎から逃れようとする。そうすれば、龍太郎は自分を逃すまいと一層激しく捕らえようとするのは予想がついた。
 しかし身体で抵抗を示せば示すほど、清良もまた燃え上がり、本気で龍太郎から逃げなければという考えに支配されるのだ。
 犯して欲しいと願う気持ちと、逃げなければと思う切迫感。その二つの気持ちに清良は翻弄されていた。
 当然といえば当然だが、龍太郎はそんな清良に少しの隙も見せない。
「…ステージでは清純そうな顔してるくせに、おまえってこんなにエロいのな。綺麗な顔が台無しだぜ…自分で腰突き出してるんだからな……」
「……ッ…」
 龍太郎は覆い被さるようにしてその首筋に口付けながら、より強く清良の唇を掌で押さえる。
 清良は僅かに残された通気孔から、苦し気な荒い息を必死につく。そうして、羞恥と快感の両方に苛まれるのだ。

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【2011/06/27 22:09 】 | 峰×清 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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